昨日はカーソルなど移動系を割り当てましたが、EnterBackspaceなど使用頻度の高い他のキーにも無変換+アルファベットのショートカットを設定して、より「ホームポジション化」を進める例です。このへんになると人によって割り当て方の好みが相当違うので、AutoHotkeyのカスタマイズ性の高さ(というかプログラミング言語という本来の性格)がとくに発揮されます。実行環境はいつもと同じWindows 7 32bit + AutoHotkey 1.1.21、ポータブルなUnicode 32bit(ダウンロード元はこちら)

準備
適当な作業用フォルダを作り、下の三点セットを置きます。AutoHotkeyのプログラム本体、起動用バッチファイル、そしてスクリプト。バッチとスクリプトのファイル名(拡張子を除く)を合わせることで、いつも同じバッチを使い回しています。
autohotkey_ex4.batSelectRawtextBitbucket
@echo off
start "" AutoHotkey %~n0.ahk

スクリプト
下は自分が今使っている例です。ブログ用などにスクリーンショットをよく撮るので「無変換+W」にAlt+PrintScreenを割り当てました。ファンクションキーは{F■}で、{Blind}を付けたものはShiftなどとの同時打鍵用。例えば「無変換+S」に検索用のF3{Blind}付きで設定したので、後方検索のShift+F3を「無変換+Shift+S」でできます。コメントで始まる行(例えば無変換+T)は未定義で、打鍵しにくいのが主な理由。各種キーの割り当て方は AutoHotkeyJp >リファレンス>キーリスト を参照して下さい。
autohotkey_ex4.ahkSelectRawtextBitbucket
#SingleInstance force

;
; example of MU-HENKAN + alphabets, comma, period and slash
;
sc07B & q::Send,!{F4}          ; Quit
sc07B & w::Send,!{PrintScreen} ; Window
sc07B & e::Send,{Esc}          ; Escape
sc07B & r::Send,{F5}           ; Reload
; sc07B & t                    ; undefined, similary below

; sc07B & y
sc07B & u::Send,{Blind}{PgUp}
sc07B & i::Send,{Blind}{Up}
sc07B & o::Send,{Blind}{PgDn}
; sc07B & p

sc07B & a::Send,{AppsKey}      ; Apps
sc07B & s::Send,{Blind}{F3}    ; Search
sc07B & d::Send,{Blind}{Del}   ; Delete
sc07B & f::Send,{F2}           ; File Name
; sc07B & g

sc07B & h::Send,{Blind}{Home}
sc07B & j::Send,{Blind}{Left}
sc07B & k::Send,{Blind}{Down}
sc07B & l::Send,{Blind}{Right}
sc07B & sc027::Send,{Blind}{End}

; sc07B & z
; sc07B & x
; sc07B & c
; sc07B & v
; sc07B & b
sc07B & n::Send,{BS}           ; Backspace
sc07B & m::Send,{Enter}
; sc07B & ,
sc07B & .::Send,{Blind}{Tab}
sc07B & /::AltTab

使い方と結果
スクリプトができたら、同じフォルダにあるバッチファイルを実行するだけ。タスクトレイにAutoHotkeyのアイコンが出て常駐し、基本的に全てのアプリケーション上で有効になります。下のようにホームポジションの左右五列×三段を模式的にテーブルで表すと、無変換キーとの組み合わせで、よく使うキーの大部分を近くに持ってこれました。
Alt + F4Alt + PrtScEscF5T YPgUpUpPgDnP
AppF3DelF2GHomeLeftDownRightEnd
ZXCVBBSEnter,TabAltTab

昨日と今日の無変換キー活用はAutoHotkeyの「ホットキー」設定に当たります。これと別の機能として「ホットストリング」があり、打鍵された文字列の中に特定のパターンがあれば自動的に置換する、または何らかの処理を実行するもの。明日は、これを用いて漢字直接入力の一つTUT-CodeAutoHotkeyで実装した例を書きます。